侍・小久保監督「悔しい」、格下に敗戦

 「侍ジャパン強化試合、欧州6-2日本」(11日、東京ド)

 日本代表は欧州代表に完敗し、対戦成績1勝1敗で終えた。先発の松葉貴大投手(24)が3回5失点と崩れると、追う立場となった打線は8安打で2得点とつながりを欠いた。小久保裕紀監督(43)はこの2試合で露見した課題を、11月に開催される新設の国際大会「プレミア12」で生かすことを誓った。

 “特別な日”の敗戦に、小久保監督は悔しさを隠さなかった。「日本にとって特別な日という思いでグラウンドに立った。負けたというのは非常に悔しい。その一言」と厳しい表情を浮かべた。

 東日本大震災から4度目の3月11日。指揮官は試合前のミーティングで「何が何でも勝つというつもりでやろう」とゲキを飛ばしたが、国際試合で勝つことは簡単ではない。

 格下の欧州代表ながら、データの少ない相手に苦戦。先発・松葉がつかまり、序盤三回で5点のビハインドを負った。打線は好機でのつながりを欠いた。

 「直球だけで押せるようなレベルではない。思っていた以上に、打者のスイングの迫力は感じた。欧州のレベルも上がってきていると肌で感じた」

 まさかの敗戦。だが11月の国際大会・プレミア12を見据えれば、必要な敗戦とも言える。今回は若手中心の招集で経験を積ませることを目的とし、攻撃陣にも指示はなかった。

 主将・嶋は言う。「昨年の日米野球で(3勝2敗で)勝ち越し、このまま勝てると、正直隙があった」。小久保監督も「個でいくより(打)線でいくのがいい。(プレミア12は)そういう指示は出す」と気を引き締めた。

 人々に勇気を与える勝利を得るために-。3月11日は、侍たちにとっても苦境から立ち上がる日となった。

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