オリックス「3番」やっぱり糸井打~
「オープン戦、阪神2-2オリックス」(21日、京セラ)
「3番」には、やはりこの男がふさわしい。六回2死二、三塁で、オリックス・糸井嘉男外野手(33)が左前に先制の2点打を放った。オープン戦は26打数8安打の打率・308。「いや、(調子は)よくない。まだまだ」と謙遜しながらも、笑みがこぼれた。
昨季首位打者の修正力の高さを見せつけた。カウント1-2と追い込まれてから、岩田の曲がりながら落ちるスライダーに反応しながらも、バットを止めた。前の打席で空振り三振を喫した球種を見送り、続く内角寄りの直球を仕留めた。
森脇監督は昨オフに糸井1番構想を口にしたこともあったが、開幕はこのまま3番で迎えることが濃厚。昨季は3番で89試合に先発し、打率・332と実績は十分だ。
3番が固まれば、今季のクリーンアップも見えてくる。4番はブランコ。左膝の炎症で20日の試合を休養したが、この日は室内で練習。22日から全体練習に復帰する予定で、開幕には間に合いそう。5番はここにきて打撃好調の中島か、打線の左右を考慮してT-岡田になりそうだ。
森脇監督は糸井について「かえすべき人がかえしてくれた」と全幅の信頼を口にした。20日の試合前、若手に交じって早出特打に汗を流す姿があった。打線の中心には頼もしい男がいる。