竜吉見、右肘手術から708日ぶり復活
「中日9-0巨人」(1日、ナゴド)
あの日、手の甲まで腫れ上がった右腕が再び歓喜をつかませてくれた。勝った。2013年4月23日の阪神戦(ナゴヤドーム)以来708日ぶりの白星。中日・吉見が新たな扉をこじ開けた。
「マウンドに上がれて幸せだった。野球ができる喜びと、健康に過ごせていることに感謝したい」。あふれる思いを言葉にした。
立ち上がりは制球が不安定だったが、走者を出しながらもスコアボードに「0」を並べた。三回無死一、二塁からは大竹のバントを三塁に送球し、併殺打にした。6回を投げ2安打無失点。吉見らしい投球だった。
2013年6月4日。右肘にメスを入れた。通称トミー・ジョン手術。「初めは本当に治るのかなと思った」。復帰した昨季は3試合の登板で未勝利に終わった。「今年駄目なら終わりというくらいの危機感でやる」と背水の覚悟で今季に臨んだ。
2日には出場選手登録を抹消され、状態を見て次回の登板を決める。だが今季初登板初勝利は、大きな手応えになったはずだ。