「楽天１－６西武」（２日、コボスタ）

　復活した主砲が、西武を２４年ぶりの開幕５連勝へ導いた。中村が本領発揮の３安打３打点。「いい打撃ができました」。逆風を切り裂くアーチを２打席連続で左翼席へ運び、昨年８月２３日の日本ハム戦以来の１試合２本塁打だ。

　四回に浅村が今季チーム１号となる同点弾。大阪桐蔭の後輩の一打に、脇谷や渡辺から「おまえも打てよ～」と声が飛ぶと、４番が続いた。美馬の変化球を捉えて、２者連続となる勝ち越し１号ソロ。五回は２号２ランで勝負を決めた。

　「浅村がいい流れをつくってくれた。（ベンチの声は）声援というか、あれはあおりですけどね」

　近年は故障に泣いたが、今季は３年ぶりの開幕１軍スタート。開幕に照準を合わせ、昨オフに手術した右肘はもちろん、過去の故障箇所を入念にケア。西武の４番としての責任を果たそうと必死だった。その成果もあって開幕前からバットは振れていたが、打球にもいい角度がつき始めた。

　日本一に輝いた１９９１年以来の開幕５連勝。田辺監督も「いい流れで試合に臨めている。思い切り日本一のチームにぶつかっていける」とうなずいた。３日から本拠地でソフトバンクと３連戦。最高の状態で、昨季日本一の宿敵を迎え撃つ。