楽天サヨナラ本拠地1勝!23回ぶり得点
「楽天1-0ソフトバンク」(8日、コボスタ)
三塁ベンチ前は、まるで優勝したかのようなお祭り騒ぎとなった。延長十回の激闘の末、楽天がサヨナラ勝ちで本拠地初勝利。大はしゃぎする選手、コーチを見て「こみ上げるものがあった」という大久保監督は「最後まであきらめないでやってくれた。感謝しかない」と声を上ずらせた。
23イニングぶりの得点だった。延長十回1死満塁。岡島が初球を左中間に打ち上げた。タッチアップした三走・阿部が滑り込み、歓喜の輪がグラウンドに広がった。殊勲のヒーローは「攻撃陣が迷惑を掛けていた。何とか勝つことができて良かった」と左翼席のファンの声援に応えた。
前夜は7度も得点圏に走者を進めながら無得点に終わった。この日、延長戦に突入した際、指揮官はベンチで平石打撃コーチに「追い込まれるなよ」声を掛けた。自身も打撃コーチの経験があるだけに、その心情は痛いほど分かる。全員が報われる勝利に、思わず目を潤ませた。
昨季、日本一のソフトバンク相手に1勝1分け。「みんな必死にやっている。とにかく勝ったという部分において、これから前向きになれると思う」と手応えを感じ取った。苦しみ抜いてつかんだ本拠地1勝。必ずや、逆襲の足がかりにする。