ロペス弾でキヨシDeNA再び単独首位
「中日6-8DeNA」(11日、ナゴド)
思いをバットに込めた。1点差の八回、DeNA・ロペスが又吉の外角低めスライダーを完璧に捉えた。試合を決定付ける、この日2本目の5号ソロ。「会心の当たり。パーフェクトスイングだった」と自画自賛した。
「バルディリスの無事を願う気持ちだよ」。勝利の瞬間を分かち合えなかった僚友への思いを口にした。アクシデントは六回。バルディリスが伊藤から左後頭部に死球を受けた。起き上がれないまま、愛知県内の病院に救急搬送された。
同じベネズエラ出身で意気投合する2人には優等生という共通点もある。キャンプ中は外国人選手として異例の早出特守を2人で敢行した真面目ぶり。二回の中越え2ランを含めて4安打3打点のロペスはこれでシーズン12打点とし、バルディリスと仲良く並んでリーグトップ。本塁打との2冠に立った。
中畑監督も終盤の効果的な一発を絶賛する。「やり返してくれたんじゃないかな。バルさんの気持ちが乗り移ったみたいだった。見事なホームラン。元気を与えてくれた」。再びの単独首位には「もういいよ。それは。あした、あした」と視線を前へ向けた。
「自分の状態はよくなっている。きょうは大きな勝利だった。あした勝ち越したい」とロペスは誓う。バルディリスの戦線離脱が危惧される中で、新助っ人の存在は頼もしい。