谷繁竜、単独首位!代打ナニータ決めた

 「中日3-2阪神」(14日、ナゴド)

 打った瞬間にサヨナラ勝利を確信する打球が左中間を、そして黄色い声援を切り裂いた。打球の主はバットを高々と放り投げて喜びを爆発させた。歓喜の一打を放ったのは、中日新加入のドミニカン、ナニータだ。

 「ストレートのいいピッチャーだったので、追い込まれてからはバットを最短距離で出そうと思っていた。チームの勝利に貢献できて、お立ち台に呼んでもらえた。最高です」

 初のお立ち台で興奮したドミニカンの一打は2-2の九回に生まれた。1死一、二塁で、マウンドは2イニング目の松田。オール直球の5球勝負。カウント2-2から高め144キロを振り抜いた。

 打球は前進守備の左中間を割った。エルナンデスが生還。ナニータはチームメートにもみくちゃにされ、最後はタンクに入った水を浴びせられた。

 竜党の留飲を下げる白星になった。3月27日の開幕戦(京セラ)でサヨナラ負けを喫し、そのまま3連敗している。あれから2週間。ナニータの一振りが、チームにリーグ10勝一番乗りと、7日ぶりの単独首位をもたらした。

 谷繁監督兼選手は今季4度目のサヨナラ勝ちに「いいですね、何度やってもサヨナラ勝ちは」とご満悦だった。

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