西武・森、初の“目前敬遠”に燃え一発
「西武8-4楽天」(16日、大宮)
西武・森にとって、初めての経験だった。五回、同点に追いついた直後。目の前でメヒアが敬遠された。「前の打者が敬遠されたことは記憶にない」。怒りに火がついた。2死一、三塁。左腕・西宮の代わりばなの初球を豪快に粉砕した。
148キロ直球を右中間席上段まで運ぶ勝ち越しの3号3ラン。「気持ちよかった」。プロ初の1試合2発を放った前日に続く一発に、田辺監督は「ベンチも勢いづいた。敬遠で燃えるものがあっただろう。並の19歳じゃない」と賛辞を惜しまない。
大阪桐蔭時代から左腕を苦にし、昨季も対左投手は打率・167。それでも地道に練習と研究を積み重ねた。「昨年は苦労したけど、練習したことが出せた」。前日の今季1号もプロ初の左腕からの一発。若獅子は日々、成長している。