おかわり大暴れ全4打点!5度目決勝打
「ソフトバンク2-4西武」(25日、ヤフオク)
これがアーチストの本能だ。六回無死一塁。ソフトバンク・摂津の投じた甘く入った初球カーブに西武・中村のバットが出た。打球は左翼席へ突き刺さる同点6号2ラン。「甘い所にきたら一発で仕留めようと。カーブが浮いてきたので反応した」。田辺監督も「天性だね」とうなった一発で敵地を静まり返させた。
同点の七回には決勝2点二塁打。チーム全打点を稼ぎ、これで今季の決勝打はリーグ1位の5度目。今季チームの11勝中、半数近くが中村のバットによるものだ。「最近いいところで打てている」と手応えを感じる。
昨秋の右肘手術で不安を解消。キャンプの時期にフルスイングを重ねて、万全の状態で開幕を迎えた。「やりたいことはできた」。故障に泣いたのは過去のこと。充実の時間を過ごす5度の本塁打王に輝いた男に怖いものはない。
こまで全試合に三塁でスタメン出場し、この日もピンチ時には積極的に声を掛けチームを鼓舞。「期待に応えてくれている」。攻守で奮闘し、苦手の福岡で今季初勝利に導いた男を指揮官はたたえた。