De三浦23年連続星!41歳プロタイ偉業
「DeNA5-4ヤクルト」(5日、横浜)
千両役者には大歓声が包むハマスタのマウンドはよく似合う。DeNAの「ハマの番長」三浦の今季初登板。24年目の“開幕”に、心地よい緊張感が全身を伝った。
「これを求めていたし、この緊張感の中で投げたかった」。思いは初回の投球から表れる。先頭の山田、続く上田を空振り三振に仕留める滑り出し。中畑監督が「こちらにも伝わるものがあった」と舌を巻く気迫だった。
同点の六回に味方失策で勝ち越しを許すが、その後の2死一、二塁をしのぐと、打線が右腕の粘りに応える。その裏に女房役・高城の勝ち越し右翼線二塁打など計3得点で逆転。三浦にプロ野球タイ記録となる23年連続勝利をプレゼントした。
逆境を力に変えてきた。昨季は開幕直後から長い2軍生活を経験。ようやくの初勝利は7月に入ってから。「それも修業。苦しみの先に勝った喜びがある。去年を経験したから前向きにできている」。開幕を2軍で迎えたベテランは、目の奥に強い光を宿していた。
チームは4連勝で首位に浮上。貯金5と5月以降の単独首位は、ともに8年ぶり。だが三浦が目指す頂は、まだ先だ。「今日は良かったけど、これで終わりじゃないので」。麻由子夫人の誕生日に手にしたウイニングボールを家族の元に届け、次なる戦いへと歩みを進める。