「ＤｅＮＡ４-２ヤクルト」（６日、横浜）

　今季２０回目の歓喜の瞬間を、３日連続満員のファンと分かち合った。ＤｅＮＡは今季２度目の５連勝で貯金は６。そして、球団史上初の１２球団２０勝一番乗り。中畑監督は「こんなに早く２０勝していいのか？いつもは６月くらい？」とおどけてみせた。

　打のヒーローは２日の中日戦でも決勝打を放った関根だった。１点リードの六回、１死満塁。右中間への走者一掃三塁打。「直前の空振りでスライダーの軌道が見えた。打った球もスライダーでした」と納得の表情だ。

　練習前に、苦笑する姿があった。「４日連続で焼き肉を食べて、朝『ニンニク臭い』と言われたんです」。元気の源として焼き肉店で必ず頼むニンニクだが、この日は「人に近寄りたくないんです」というほど。意に反して報道陣に囲まれる“誤算”となった。

　中畑監督は「ああいう場面ではやりそうな気がする。チャンスでダメで、普段打つヤツはたくさんいるのに」と勝負強さを絶賛する。今季から１軍に定着。９年連続Ｂクラスの負の歴史を知らない“中畑チルドレン”は「１軍でやらせてもらっている立場。幸せです」と声を弾ませた。

　中畑監督は「勝ちの世界に弱いんだ。勝って喜ぶ免疫力がない。だから怖い」と現状に困惑。８日からは巨人との首位攻防戦。今季１勝４敗と分が悪いが「負けている分をはね返したい」。しっかりと足元を見つめた。