伊東ロッテ交流戦初星、13安打8得点
「交流戦、広島4-5ロッテ」(27日、マツダ)
13安打8得点で打ち勝った。伊東ロッテが一進一退の攻防を制し、前夜の敗戦ショックを振り払った。
「ツイてるなと思いました」。根元は振り返った。1点差とした五回、2死一、二塁。放った当たりは、高いバウンドでの一ゴロと思われたが、一塁ベースを直撃した。勢いが死に、地をはった打球は一塁・新井の両足の間をすり抜け、ラッキーな同点適時二塁打となった。その裏に再び勝ち越されたが、流れは渡さなかった。
六回。2死から好機が生まれ一、二塁。今江は左越えに痛烈な逆転2点適時二塁打。昨季の広島戦で、大瀬良から3打数3安打だった今江はこの日、宿舎の自室で携帯の動画サイトでその映像を繰り返し見て、良いイメージだけを焼き付けた。「今年はまだホームランも出ていないし、打点を稼がないと」。ベテランが、意地の一打で逆転を手繰り寄せた。
前夜は投打ともに精彩を欠き「最低の試合」と嘆いた伊東監督だが、この試合前、「交流戦はデータは少ないが、データがすべてではない。日本シリーズのような短期決戦のつもりで戦おう」と鼓舞。息を吹き返した。