オリックス・西勇輝投手（２４）が２９日、３０日の日本ハム戦（函館）に向けて練習を行った。函館は、１１年にプロ初黒星を喫した地。その時以来となるマウンドで、成長した姿を見せつける。

　球場に着くと、リュックを背負ったまま、マウンドに向かった。誰もいないまっさらなグラウンドで、周りを見渡す。「あの頃とは雰囲気が違うなと思った」。４年分の成長が、その目に映る景色を違ったものに感じさせたのだろう。

　１１年５月１５日に行われた函館での日本ハム戦。プロ３年目で当時背番号６３を付けていた西は、開幕から４戦４勝と波に乗っていたが、６回８安打４失点で敗戦投手。勢いだけでは通用しないことを思い知らされた。

　それから４年。何度も苦い経験をはねのけてきた。１２年はノーヒットノーランを達成し、昨年は球団新記録の開幕８戦８勝と、大記録を樹立。「チームは連敗してるけど、何とか自分で止められるようにしたい」。思い出の地・函館で初黒星のリベンジを果たす。