ハム大谷13勝目!今季最速161キロ
「日本ハム3-0西武」(26日、札幌ド)
敵が強大なほど、日本ハム・大谷が放つ球も威力を増す。しびれる場面は初回から訪れた。2死三塁の危機を招き、迎えるは4番・中村だ。ここから、右腕のギアが一段階、上がる。
「そのチームの4番やクリーンアップは、自分の100%に近い球を投げないと打ち取れない。流れもあるので、万が一もない投球をしないといけないと思った」。4球目と5球目には、立て続けに今季最速の161キロをマーク。最後はフォークボールで空振りの三振に切って取った。
何とか最少失点に…ではない。「もちろん、1点もやらないという気持ちだった」と大谷。その気迫が猛攻を生む。直後に打線が西武・菊池から無死満塁の好機をつくり、中田の左越え2点適時打などで3点を先制した。
花巻東の先輩・菊池との投げ合いには「意識はない」と話していた右腕も、マウンドでの心境は違った。三回以降の菊池の好投を「プレッシャーのかかる投球だった」と話す。そしてファンの期待に応える投げ合いを演じ、見事に制した。
ハーラートップの13勝目。「状態も上がっている」と自信を示し、今季最速を記録したことには「自分の中で投球の幅が広がる部分」とした。大谷がトップギアで挑む戦いは、この先にある。