“虎キラー”燕・館山3ラン&4勝目
「阪神8-11ヤクルト」(30日、甲子園)
復活の“キラー”がバットで虎を粉砕した。ヤクルト・館山が10年8月6日以来となるプロ2本目の1号3ランを放って自身を援護。投げては4勝目を挙げ、阪神戦の通算成績を17勝6敗とした。
0-1で迎えた四回だ。大引の3点適時三塁打で3-1と逆転し、続く中村の敬遠で2死一、三塁。ここで館山に打席が回ってきた。内角低めの「狙っていた」という直球にバットを振り抜くと、打球は虎党の悲鳴とともに左翼ポール際へ吸い込まれた。
流れを大きく引き寄せる一打を「投球がふがいない分、何かできないかと思った」。投げては「相手は上位。つぶれるつもりで投げた」。立ち上がりから制球に苦しみ、4四球を与えたが、気迫の投球で5回1失点に抑えた。
阪神戦は7連勝、甲子園では右肘手術による3年近いブランクを挟んで09年9月1日以降負けなしと“不敗神話”も続く。だが「意識はまったくない。今日も5回で100球近く投げて、勝った負けたは誇れるものではない」と冷静に話した。
首位阪神に1ゲーム差に接近。巨人、阪神との上位対決6連戦も5勝1敗とし、真中監督も「正念場と思ったがいいゲームができた。また来週につなげられたら」と、9月1日からの巨人2連戦に目を向けた。