巨人ドラ1岡本1号も…勝利で飾れず
「DeNA6-5巨人」(5日、横浜)
期待のルーキーが輝きを放った。巨人のドラフト1位・岡本がプロ初安打初本塁打。だが、無情にも勝利には直結せず、首位・阪神とのゲーム差が2・5に広がった。原監督は「無欲の中、最高の結果を出してくれた」とうなずいたが、痛恨の敗戦に歯切れは悪かった。
4点を追う五回、1点を返し、なお2死三塁。代打で登場した岡本が、砂田の初球スライダーを強振した。左翼席へライナーで突き刺さる1号2ラン。「いつも通り集中して。甘いところに来たら思い切りいこうと思った」。持ち味の積極性が、プロ3打席目での好結果を呼び込んだ。
智弁学園(奈良)では高校通算73本塁打。未来の4番候補として期待される19歳は「長打を期待されてプロに入らせていただいた。ホームランが出て良かった」。大先輩の阿部から譲り受けたバットで記念すべき一発。球団で高卒新人の本塁打は93年の松井秀喜以来、22年ぶりの快挙だった。
7年目の大田も負けじと、3安打と気を吐いた。ヤングパワーが運んだ勢いで九回は1点差まで迫ったが、あと一歩及ばず。これ以上の後退は許されない状況に、原監督は「若い選手であろうと、ベテランであろうと、今こそ力を出すべき」と、選手を鼓舞した。