オリックス東明プロ初完投初完封10勝
「西武0-4オリックス」(9日、西武プリンスドーム)
プロ2年目で初物づくしだ。オリックス・東明が初完投初完封。そして自身初の2桁となる、チームトップの10勝目を挙げた。マウンドで山崎勝とハイタッチを交わすと笑顔がはじけ、「9勝で終わるのと2桁は全然違う」と喜びをかみ締めた。
西武打線に対して一歩も引かず、わずか2安打に封じた。「簡単に四球を出すのは、春先から取り組んできたことと違う。むしろ打たれていいと思って入った」と、自分の投球を貫いた。九回に浅村から三振を奪った直球は、この日最速の148キロ。120球を超えても球威は衰えなかった。
昨年の5勝から倍増。「打たれてはいけないと気にしすぎ、四球で自滅した」という反省を生かし、昨秋のキャンプから制球力アップに取り組んだ。「下半身の力をボールに伝えるように」とフォームを固めた。福良監督代行は「素晴らしかった。自信につながるだろう」とたたえた。
マウンドでの強気と対照的に、普段は謙虚すぎるコメントで周囲を和ませる。この日も、完封が自信になるかと聞かれると「プロで投げる以上、自信を持って投げることはないと思う」。ウイニングボールについては「多分どこかにいっちゃいます」。完封しても、2桁勝利を挙げても、東明はいつもと変わらなかった。