バレ逆転呼んだ!ヤ20日にもM9点灯
「ヤクルト10-4巨人」(19日、神宮球場)
帰って来た“60発男”の猛ハッスルで、ヤクルトが優勝へまた一歩近づいた。0-1の二回一死。左大腿直筋肉離れの手術から復帰して2戦目のバレンティンは真ん中低めのシュートを左翼線へはじき返すと、故障明けの不安を吹き飛ばすような全力疾走で二塁打とした。
そして、続く雄平が中前打を放つと、またも全力疾走。同点のホームへ滑り込んだ。足だけでない。1-3の三回2死一、三塁では、きっちり左前へ適時打を放つ勝負強さも発揮し、続く雄平の逆転7号3ランを誘発した。
さらに、1点差に詰め寄られて迎えた七回無死二塁では右翼線へ適時二塁打を放ち、貴重な追加点をたたき出した。長距離砲のイメージを一変するような巧打と走塁でチームに貢献。「残り試合が少ないので、うんぬん言っていられない。何でも勝利に貢献することが求められる」と冷静に説明した。
「自分が加わることで、他の選手のプレッシャーを軽減できれば、打線が機能すると思う」とチームの起爆剤であることを自覚。真中監督も「チームに勇気を与えるような走塁だった」と献身的なプレーを称えた。この勝利で2位阪神とは2ゲーム差。20日にも優勝マジック「9」が点灯する可能性がある。「200%の力を出して、優勝へ向けて頑張る」と誓う大砲の復活で、ヤクルトがVへ加速する。