ヤクルトM3 石川発熱に耐え気迫の投打
「巨人1-2ヤクルト」(27日、東京ドーム)
発熱に耐えたベテラン左腕の気迫が巨人の進撃を止めた。今季2度目の中4日登板のヤクルト・石川が5回1失点、先制打も放つ活躍で自己最多タイの13勝目。14年ぶり優勝へのマジック「3」を点灯させた。
2日前に38度の高熱に襲われ、この日も37度までしか下がらないままマウンドに立った。それでも菅野と投げ合いを演じ、0-0の五回1死二、三塁には自ら均衡を破る。外角低めのスライダーにバットを合わせると打球は右前へ。「たまたまバットに当たって点が入った」と謙遜したが、菅野からの貴重な先制打となった。
74球と早めの降板だったが、石川は「5回で終わりましたが、後ろには素晴らしい投手がいるので、何とか託そうという思いで1アウト1アウト取れた結果がチームの勝利」と逃げ切った5人の救援に感謝。「(体調は)大丈夫。この時期はダメなんですよ、季節の変わり目で」と発熱を言い訳にしなかったが、「大事な試合で穴はあけられない気持ちもあった」と、意地ものぞかせた。
真中監督も「気力を振り絞って投げてくれた」と評価。ようやくマジックが点灯したが、「気分的には今日取れたことは大きい。ただ、まだ先はある。これからも同じような気持ちでやっていければ」と引き締めた。最短優勝は29日。悲願へチーム一丸で突っ走る。