ロッテ逆転CS!一丸で逆境乗り切った
「ロッテ5-3日本ハム」(4日、QVCマリンフィールド)
ベテランが、研ぎ澄まされた集中力を発揮した。2点を追う三回、1点差とし、なお2死一、二塁。この好機でサブローの体は反応した。放った打球は左翼フェンスに直撃。12月に不惑を迎える一走・福浦が激走でホームへ滑り込み、ロッテがCS出場を手に入れた。
39歳のサブローはいたずらっぽく笑った。「そろそろ仕事しないと忘れられちゃうと思ってね」。今季51打席目。清田の右肩負傷で巡ってきたスタメンで、05、10年に「つなぎの4番」として日本一に貢献した男が、勝負強さを見せつけた。
下克上Vに沸いた5年前から世代交代が進み、今の中心選手は美酒の味を知らない。今季、その新たな世代が必死の戦いを繰り広げた。そして最後はサブローが締めた。伊東監督は「若手と中堅とベテランが最後うまく融合した」とうなずいた。
7月22日の時点で借金7の5位。しかし、西武が13連敗を喫した間に7連勝し、息を吹き返した。9月に入り、残り試合に上位のソフトバンク、日本ハムとの対戦を多く抱え、条件的には不利といわれた。さらに角中や西野ら、主力が相次ぎ負傷離脱。だが逆境をチーム力でカバーした。
指揮官は「全員でよく乗り越えてくれた」と目を細めた。「5年に1度のゴールデンイヤー」-。今、その挑戦権を得た。