G内海意地の粘投「相手に助けられた」
「セCSファイナルS・第1戦、ヤクルト1-4巨人」(14日、神宮球場)
勝利の瞬間、レギュラーシーズン2勝に終わった左腕が安どの笑みを浮かべた。ファイナルSの初陣を託された巨人・内海が4回2/3を投げ、ヤクルト・畠山のソロによる1失点。「何とか試合をつくれて良かった」と小さく笑った。
真骨頂の粘りを見せた。「自分が自分でなかった」と振り返った初回、先頭・上田に四球を与え、続く川端の左前打で無死一、二塁。1死後、畠山に中前打を浴び満塁としたが「相手に助けられた」とバレンティンを遊ゴロ併殺打に仕留めた。
今季は左前腕部の炎症で出遅れ、復帰後も不振から3度の2軍落ち。ポストシーズンでの雪辱へ「チームの力になりたいと思っていた。CSのマウンドに立つ自分を想像して準備してきた」。こん身の88球で、存在感を見せた。
決して満点快投ではなかった。それでも投手陣の精神的支柱が見せた意地にナインは奮い立った。原監督は「みんなの力で1点に抑えた」と投手陣が一丸となってしのいだことをたたえた。その中心に、内海がいた。