ヤクルト山田4タコ…狙うツバメ返し
「日本シリーズ・第1戦、ソフトバンク4-2ヤクルト」(24日、ヤフオクドーム)
2年連続日本一を狙うソフトバンクが、14年ぶりの頂点を目指すヤクルトを4-2で下した。ヤクルトは九回に畠山和洋内野手(33)の2ランが出たが、完敗の内容だった。
監督としての日本シリーズ初陣は、完敗に終わった。主将で4番の内川を欠いた相手に、勝機すら見いだせなかった。ヤクルト・真中監督は「投打に圧倒されましたね」と脱帽するしかなかった。
初回の逸機が響いた。1死から川端が中前打で出塁。2死後、畠山が右前打を放って一、三塁とした。しかし、続く雄平が二ゴロで無得点。「あそこで1本出ていれば、また変わったかな」と悔やんだ。二回以降は強力打線が沈黙。七回まで1本の安打も出なかった。0-4の九回、畠山に2ランが出たが、反撃はあまりにも遅かった。
初対戦の武田に、チーム全体でわずか4安打。首位打者の2番・川端は1安打、打点王の4番・畠山は2安打を放ったが、2人の間を打つ“トリプルスリー男”山田は、全て飛球の4打数無安打に終わった。「自分の調子はよかった。切り替えてやるしかない」と、言葉少なに球場を後にした。杉村チーフ打撃コーチは「(武田は)カーブが少なかった。真っスラ主体。どこかで対応なり修正なりしないといけなかったが、できなかった」と、反省の弁を並べた。
現役時代、4度の日本一を経験した真中監督は、その経験から、ポストシーズンでも「普段通りの野球」を掲げて戦ってきた。しかし日本シリーズという大舞台で、「普段通りの野球」を貫くのは簡単ではない。
「まだ1戦目で、あしたもある。普段通りの戦いができれば」。指揮官は自分に言い聞かせるように話した。