マエケン3回8K!侍エースが圧巻投
「侍ジャパン強化試合、日本8-3プエルトリコ」(5日、ヤフオクドーム)
8日に開幕する「プレミア12」に出場する日本代表は強化試合の第1戦を行い、8-3で快勝した。先発の前田健太投手(27)=広島=が3回1安打無失点、8奪三振と上々の投球を披露。一方で8日の開幕・韓国戦に先発する大谷翔平投手(21)=日本ハム=は、2回を3安打2失点と不安を残した。
圧巻の投球だった。先発の前田が3回1安打無失点で、4者連続を含む8三振を奪う快投を披露。「久しぶりの実戦だし、無失点でよかった」。先発が決まっている1次ラウンド第2戦・メキシコ戦へ向けて、上々の滑り出しを見せた。
シーズン最終登板の10月7日・中日戦以来、1カ月ぶりの対外試合で、初回から実力を見せつけた。先頭のJ・ゴンサレスから4者連続で空振り三振。二回2死ではヒメネスをこの日最速の149キロで見逃し三振に仕留めた。
三回は先頭に左中間二塁打を打たれたが、3三振を奪取。プエルトリコ代表・ロドリゲス監督に「メジャーでも通用する投手だと思う」と評価される内容だった。
本番へテストも行った。一人も走者を出さずに迎えた三回は、ワインドアップではなくセットで投球。先頭のL・リベラへの2球目にはボール球となったが、対右打者用にアレンジした、従来のものより縦に落ちるチェンジアップも投じた。
奪三振ショーには「自分のスタイルとは違う」と話し、「自分の中で失投と感じた球もあった」と課題を口にした。それでも「ピンチも迎えて、いい練習になった」と手応えもつかんだ50球だった。
プエルトリコ代表は、13年の第3回WBC準決勝で敗れた因縁の相手だ。前田も先発して5回1失点ながら敗戦投手となっていた。
だが、今回の代表は大半が米マイナーリーグの選手と、国内リーグの選手で構成されている。打たれるわけにはいかない相手を圧倒し、侍ジャパンのエースが本番へ向けてはずみをつけた。