敦賀気比4強、山崎11K1失点完投
「明治神宮野球大会・高校の部準々決勝、敦賀気比5-1創志学園」(14日、神宮球場)
大学、高校の1回戦と準々決勝が行われ、高校の部で来秋ドラフト候補・敦賀気比(北信越)の山崎颯一郎投手(2年)が創志学園から11三振を奪って1失点完投。16年ぶりの4強進出を果たした。
188センチの長身から投げ降ろすカーブは威力抜群だった。打者のタイミングを外すだけでなく、次々と空振りを奪っていった。「変化球が低めに集まったので、7、8割で直球を投げられた」と敦賀気比・山崎。恵まれた体格だけでなく、変化球を投じるセンスにも秀でている。
直球の最速を140キロに抑えつつ、丁寧に低めを突いた。クリーンヒットはわずかに1本。三回に適時内野安打で先取点を奪われたが、動じることなく9回を投げきった。ネット裏で見守った阪神・熊野スカウトは「スピードはそんなになかったけど、打者の手元できていた。変化球のコントロールもある。一冬越して体ができてくれば楽しみな存在」と評価した。
来春のセンバツでは史上3校目の春連覇に挑む。「球速を上げたい。目標は150キロですけど、140キロ台後半を出せるようになれば」と力を込めた山崎。柔と剛を兼ね備えることができれば、一気に注目度が増すはずだ。