オリドラ2近藤“ラビットボール”披露
オリックスのドラフト2位・近藤大亮投手(24)=パナソニック=が17日、ほっと神戸で行われた新人合同自主トレで2度目のブルペン入り。魔球“ラビットボール”を披露した。
「パームいきます」
魔球がベールを脱いだ。強い腕の振りから繰り出されるボールは予想外の遅い球となって打者の手元で沈んでいった。握りは通常の3本指を立てるものではなく、人さし指と中指だけをボールから離して親指と薬指、小指で支える。ボールから飛び出した2本の指がうさぎの耳に見える握りはかつて、巨人のエースとして活躍した江川卓が“ラビットボール”と命名した魔球と同じだった。
初めて投げたのは小学6年生。変化球禁止の少年野球で打者をほんろうするためにスローボールの投げ方を元高校球児だった父・康仁さん(52)に教わった。それがパームボールだった。試合で投げると独特の変化を見せたため変化球とみなされ、審判から「外野へ行きなさい」と怒られたことも。以来、投げ続けてきた。
「1試合の中で2、3球。勝負どころだけです。精度を上げてプロでも投げてみたい」
酒井投手コーチは先発を期待する右腕。MAX150キロの直球に110キロの魔球で開幕ローテを目指す。