巨人ドラ1桜井1・17鎮魂初ブルペン
巨人のドラフト1位・桜井俊貴投手(22)=立命大=が17日、川崎市のジャイアンツ球場でプロ入り後初めてブルペン入りした。前日に紅白戦の登板日が2月11日であることを通達され、ブルペンでの投球練習を解禁。神戸市出身者として阪神・淡路大震災の鎮魂の思いも込め、切れのある直球20球を投げ込んだ。
新生巨人の象徴となる期待の星が、実力の片りんを見せつけた。ファンの視線を浴びながら、室内練習場のブルペンへ。「マウンドの感触を確かめた。まだ5割くらい」と言いながら、バランスの取れた投球フォームからスピンの効いた直球を低めに集めた。
高橋監督が先発ローテ候補として期待を寄せる逸材。桜井は「球の切れ、伸びはあったと思う。結構いい感じで投げられた。80点くらいですね」と、投球内容に満足げ。見守った豊田投手コーチも「丁寧に投げている」と、順調な調整ぶりにうなずいた。
この日は、阪神・淡路大震災からちょうど21年。故郷への思いも込めて腕を振った。震災当時は生後1歳3カ月。神戸市の自宅で激しい揺れに襲われ、両親の腕の中に守られたという話は後で聞いた。「震災当時の記憶はないけど、亡くなった方の分まで生きて、しっかり投げたいと思います」。社会人として、その使命感を口にした。
巨人のドラ1として注目度も高いが「マイペースにやって来られている。冷静にやろうと思っています」。実力だけでなく、クレバーさも兼ね備える22歳。実戦初登板となる2月11日の紅白戦に照準を合わせ、徐々にペースアップしていく。