楽天ドラ1オコエが阪神・藤浪撃ち
「練習試合、阪神2-6楽天」(20日、宜野座)
楽天のドラフト1位・オコエ瑠偉外野手(18)=関東第一=が、練習試合・阪神戦で球界屈指の速球派右腕・藤浪から中前タイムリーを放った。二回、151キロの直球をはじき返す堂々の一打に、敵将・金本監督も思わず絶賛。梨田昌孝監督(62)は22日からの宮崎遠征の1軍残留を明言した。
注目対決はルーキーに軍配が上がった。二回、1死一、三塁。オコエが外角低めの151キロの直球にためらわずバットを出すと、痛烈な打球が二遊間を抜けた。
「とても速くてキレがあってすごかった。振り遅れないように意識しました。芯でとらえられて良かったです。タイミングが合ったのが大きかった」。藤浪の剛速球を、臆せずにはじき返した。
三塁ベンチの金本監督も「オコエは楽しみだね。高校出てすぐに1軍のね、(しかも)藤浪からヒットなんて打てないよ」と思わず称賛。敵将もうならせる“殊勲打”だった。
これで対外試合4試合に出場したオコエは、計12打数3安打、4打点。これまでの2安打はいずれも変化球を打ったもの。スピードボールへの対応が一つのカギだったが、それをオコエは“大舞台”で球界最高峰の速球を打ち崩した。なおかつ適時打という勝負強さも見せつけるあたり、やはり“持ってる男”なのだろう。
それでもルーキーに慢心はない。第2打席は藤浪のシュート回転した145キロの直球を打ち損じて三ゴロ。「(第1打席で)結果が出たのは良かったですけど、2打席目の勝負だと思います」と悔しさを吐露。「手応えというより日々勉強。どんどん新しいことを学べる環境は楽しい」と、すべてを吸収し自信に変える。
チームは22日に沖縄を離れ宮崎へと実戦の場を移すが、梨田監督は「一緒に1軍帯同させます」と明言した。「やっている以上は気合MAXなので頑張ります」。オコエらしく、次なるステップへ意気込んだ。