ハム中田指令!大谷よ「沢村賞」獲れ
「日本ハム春季キャンプ」(26日、名護)
今年のノルマはズバリ沢村賞!日本ハム・中田翔内野手(26)が26日、大谷翔平投手(21)へ先発完投型の本格派投手に贈られるタイトル「沢村賞」の獲得を厳命したことを明かした。昨季は中田の『15勝指令』を見事にクリアして豪華なご褒美を手に入れた右腕へ、さらなる飛躍を期待して高いハードルを設定した形だ。
高いノルマが、中田の大谷に対する期待の大きさを表した。一昨年は中田が課した『12勝』の数字に及ばず11勝に終わった大谷。だが中田はオフのファン感で「(来季は)最低15勝はね。それくらいしないと」とクリアできなかった12勝を上回る数字を設定した。
しかし、そこは絶対エースへの成長を続ける大谷だ。先輩の期待に応えて昨季は15勝を挙げて最多勝、最優秀防御率、最高勝率のタイトルを獲得。ノルマ達成で得られるご褒美として、シーズン後に中田へ高級万年筆をリクエストしていた。
ともに目指すはチームの優勝。そこで中田は、さらに高い目標を設定する。今キャンプ中に開催された食事会で、大谷に『沢村賞獲得』を厳命したのだ。
「チームとしても個人的にも、翔平にはそれぐらいの活躍をしてほしいからね」と中田。沢村賞という投手最高のタイトルを課した裏に、後輩への温かいゲキが隠されている。
決して過酷な指令ではない。昨年はわずかな差で広島・前田(現ドジャース)にタイトルを譲ったが、最終選考まで阪神・藤浪と3人で争った。昨季を上回る数字でチームを優勝へ導く-。その先には沢村賞、そして太っ腹ご褒美付き“中田賞”の2年連続ゲットと、実りの秋が待っている。