G阿部、1軍復帰即アーチ チームを鼓舞
「オープン戦、ヤクルト8-10巨人」(16日、神宮球場)
バットで仲間を鼓舞した。巨人・阿部が1軍復帰後、初めてのオープン戦で1号2ラン。沈みがちの打線に勢いをつけ、2ケタ得点を呼び込んだ。「詰まり気味だったけど、角度が良かった。結果には満足」。控えめな笑顔の中に、充実感が漂った。
客席のG党を喜ばせたのは二回、1死二塁で迎えた第1打席。新垣が投じた低め変化球を仕留め、右翼最前列へ放り込んだ。いきなり存在感を発揮し、高橋監督も「やっぱり違いますね」と頼もしそうに見つめた。
今季は一塁手から捕手に再転向。だが、右肩痛の影響で3月上旬は2軍調整となり、14日から1軍に再合流した。この日は今年初めて捕手で1軍の実戦に出場。一塁手との比較を問われ、「自分は慌ただしいのがいいのかも。(捕手の方が)余計なことを考えなくていい」と、打撃への好影響を口にした。
一連の賭博問題は、円陣の“ご祝儀”問題に波及。この日も三塁ベンチ前で円陣が組まれると一斉にカメラのレンズが向けられるなど、球場内を異様な雰囲気が覆った。
それでも、ナインはグラウンドの戦いに集中。阿部は「どうなのかなと思ったが、みんな声を出して元気にはつらつとやっているなと思った」。チーム全員が、ひたむきに白球を追いかけていく。