オリ・ドラ1吉田正、開幕1軍見えた
「オープン戦、オリックス2-4阪神」(19日、京セラドーム)
これぞ“逆転”の一打だ。九回1死二塁だった。オリックス・ドラフト1位の吉田正(青学大)がドリスの5球目、152キロを強振、右前にライナーではじき返し、初安打を記録した。
そもそも昇格が異例だった。2軍では打率1割。唯一の安打が本塁打とはいえ、結果を残していない。福良監督は「(1軍首脳の)誰も野球してるところ見てないから」と説明した。キャンプで右脇腹の張り、その後もアキレスけん痛を発症。これまで一度も実戦でプレーする姿を見ていないために呼び寄せた。
試合前に指揮官は「2試合限定の昇格。3本塁打すれば考えるけど(開幕1軍は)ないよ」と話していたが、試合後は一転、「いいもの見せてもらいましたね。すべての球種に自分のスイングできるのが魅力」と絶賛。急きょオープン戦の最後まで帯同を決めた。
吉田正は「(阪神の)高山も(楽天の)茂木も打っていたし自分もやれるというところをアピールしたかった」と振り返った。38イニング適時打なしの貧打に悩むチーム。開幕1軍も見えてきた。