巨人・高木京は1年間の失格処分
プロ野球の熊崎勝彦コミッショナー(74)は22日、都内で会見し、日本野球機構(NPB)調査委員会からの処分案提出を受けて、野球賭博に関与した巨人・高木京介投手(26)に対して1年間の失格処分とする裁定を下した。また、巨人に対しては制裁金500万円の処分を決めた。
これまでの3人とは違う結果となった。野球協第180条に違反で高木京に課せられたのは1年間の失格処分。「野球賭博への関わりの程度、深さ、期間、回数、経緯。客観的に評価すると3選手との間に相当な差異がある」と熊崎コミッショナーは説明した。
昨年の野球賭博問題で処分を受けた福田、笠原、松本竜の3人の元投手は無期失格。これは3人が賭博常習者との交際を含め、積極的に賭博に関与したと判断されたためだ。
対して高木京は野球賭博に関与していた期間は10日間と短いこと、その後の野球賭博の勧めを断っていること、自身の行為を真摯(しんし)に反省している点が総合的に判断され、笠原ら3選手との処分に差が生まれた。
高木京が昨秋の調査段階では事実を隠していたことに関しても、熊崎コミッショナーは「去年の野球賭博が発覚したときに申し出れば、あるいはこれを認めればということを勘案しても(1年が妥当)」との見解を示す。
いまだ、球界復帰の道が険しいことは変わりないが「調査委員会からの報告では終始一貫して、詳細な知り得る限りの話をされている」という。涙の会見、調査への全面協力-その姿勢が、認められる結果となった。