ロッテ“伏兵”鈴木 パ1号さらに連発
「ロッテ12-2楽天」(29日、QVCマリンフィールド)
パ・リーグ1号を放ったのは意外な伏兵だった。ロッテ・鈴木が七回に右翼席へ2ランを放り込み、八回には右翼ポール直撃で2打席連発。強打者を差し置いて、開幕カードで全球団本塁打ゼロという珍事にピリオドを打った。
「ベンチに帰ったら、みんなからすぐに言われました。あり得ない。家に無事帰れるか心配。僕はホームランバッターじゃないですから」
照れくさそうに笑ったのも無理はない。昨季までのプロ4年間で通算14本。ベンチでは伊東監督から「すぐに忘れろ」とクギを刺された。自身初の1試合2発にも「自分を見失わないようにしたい」と浮かれることはなかった。
ドラフト1位の平沢(仙台育英)とポジションを競い、守り切った。オープン戦ではトップタイの打率4割をマークしたが、前日までの3試合はわずか1安打と苦しんだ。そんな鈴木の活躍で、チームは16安打、12得点の大爆発。一発の魅力を忘れた主将が、これからも安打を量産する。