中日・高橋、逆転満弾 最高の今季1号
「中日9-5広島」(31日、ナゴヤドーム)
乾いた音がドームに響いた。中日・高橋のバットから放たれた打球は、竜党の歓声にも乗って右中間フェンスを越えた。七回1死満塁。遠藤の適時打と押し出しで2点差に迫った打席。背番号「3」が今季1号の逆転満塁弾を放った。
何度もほえながらベースを一周したヒーロー。声を上ずらせながら「手応えはありました。カウントもよかったんで、ストライクが来たら思い切って振ろうと思っていました」と喜びを語った。
13年8月1日の阪神戦(甲子園)で放って以来、プロ入り2本目のグランドスラム。このときも逆転弾だったが、いわばビックリ箱だった3年前と今とでは違う。
5年目で初の開幕スタメン。その開幕戦で猛打賞を記録すると、この日で全6試合安打。うち4試合がマルチで、見事に「恐怖の7番」を演じている。「結果は出ているがまだ始まったばかり。これから打てない日もあると思うが、やっている形を継続するだけ」と慢心はない。今季12球団初となる満塁弾。高橋周平、プロ5年目で完全に目覚めた。