楽天・則本開幕2連勝 気迫の140球

 「楽天4-2西武」(1日、コボスタ宮城)

 粘り。そして気迫。楽天・則本はほえた。八回2死一塁。この日の140球目。直球で中村を空振り三振に斬ると、こん身のガッツポーズを繰り出した。8回2失点、12奪三振。球数を重ねた熱投の末に、エースの仕事を見せた。

 「投げすぎ。もっとエコなピッチングをしないと」。右腕はお立ち台で、安堵(あんど)と自嘲の入り交じった笑みを浮かべた。必ずしも、ストライク先行の快投とは言えなかった。「マウンドに立っていると後ろから風で押される感じがした。フォークも落ちきらなくて、今日は信頼できない球だった」。それでも、スライダーと直球を駆使し三振の山を築いた。それが則本の凄みだった。

 どんなに苦しんでも、最後は勝つ。そこだけは譲れない。4年目のシーズン。投手キャプテンにも就任し「今年は今まで以上に、周りから見られているということを意識してやっている」と話す則本。責任感と執念が、マウンドの自らを支えている。自身開幕2連勝。チームに貯金をもたらしたのは、やはりエースだった。

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