「広島３－０巨人」（２日、マツダスタジアム）

　手も足も出なかった。好調の打線が黒田にねじ伏せられ、今季初の完封負け。三塁すら踏むことができず、巨人・高橋由伸監督は「何とかひとつ、いい形をつくれればと思いましたが…。打たなくちゃいけないですね」と、厳しい表情を浮かべた。

　最大の好機は３点を追う八回。連打で無死一、二塁とし、指揮官は小林誠に送りバントを指示した。だが、結果はスリーバント失敗。続く片岡は、二ゴロ併殺打に倒れた。３点差での送りバントについて、村田ヘッドコーチは「まず１点を取れば、流れが来るかなと。ワンチャンスが来るかな、というイメージだった」と狙いを説明したが、重圧をかけることができなかった。

　昨季２度あった対戦に比べ、変化球主体の投球で翻弄（ほんろう）された。六回表の攻撃前には円陣を組んで対策を練り直したが、わずか４安打に抑え込まれた。４打数無安打の長野は「（黒田と）また対戦があるので、頑張ります」と、リベンジを誓った。