オリドラ3大城 勝利呼ぶプロ初ヒット
「オリックス3-1ロッテ」(3日、京セラドーム大阪)
同点の七回。先頭はオリックスのドラフト3位・大城(立大)。スタンリッジの初球スライダーを強振すると三遊間を破るプロ初安打とした。この一打で一塁ベンチが一気に盛り上がった。2死一、三塁から「きょうはここしかない」と糸井が食らいつくように三塁線を破る適時二塁打で勝ち越し点をもぎ取った。
大城にとってまさかの昇格だった。前日、2軍戦の試合後に言われた。ここまで打率・209と成績を残していない。何よりキャンプでの失態があった。最終日、練習試合で失策を連発。その後の覇気のない姿勢が福良監督の逆鱗(げきりん)に触れ、試合中に2軍落ちを通告された。技術の未熟さではなく、取り組む姿勢を指摘された。「気持ちの面とか足りないところを気づかせてもらいました」と当時を振り返る。
指揮官は見捨てたわけではなかった。田口2軍監督から改善の報告を受けると、昇格即先発で起用した。試合後は「良かったんやないですか」と多くは語らなかったが、今後も起用する考えを示した。