オリックス連敗脱出 14戦目一発出た
「オリックス4-3日本ハム」(13日、京セラドーム大阪)
みんなの思いを乗せた打球が右中間フェンスに直撃すると、一塁ベンチから一斉にナインが飛び出した。
オリックスの攻撃、延長十回2死三塁で小田。高梨の145キロの速球に泳ぎながら捉えた打球は、プロ2年目にして初のサヨナラ打になった。
今季10打席目での初安打だった。「苦しかった。安打か盗塁どちらか出るまで開幕しないと思っていた。毎打席考えていたけど最後の打席は何も考えなかった。それが良かったのかもしれません」と振り返った。
苦しさの中にいたのはチームも同じだった。5連敗中。しかも2リーグ分立後ワースト記録となる開幕から13試合連続本塁打ゼロ。その呪縛を解いたのは糸井だった。1点を追う五回2死一、二塁で右翼へ逆転3ラン。ひと振りで重かった雰囲気をガラリと変えてみせた。
試合前には吉田正、西野が早出特打を行うグラウンドで一人ロングティー打撃に汗を流す糸井の姿があった。その類いまれな身体能力から超人と呼ばれる男だが、素質だけではない。34歳になっても練習量は人一倍多い。
「勝ってよかったです。明日も勝たんと。連勝!」
10日ぶりの勝利に思いっきり喜びを爆発させた。この勝利を浮上のきっかけにする。