由伸G苦し勝った 連敗7でストップ
「巨人2-1阪神」(29日、東京ドーム)
ようやく光が差し込んだ。巨人は1点差の辛勝で、連敗が7でストップ。本拠地の歓声に、高橋監督は「快勝というわけではないけど、何とかものにすることができた。気持ちの面では、だいぶ違う」と、胸をなで下ろした。
連敗中の重圧を「特にないです」と笑って否定した指揮官だが、この日も楽には勝てなかった。クルーズが左足首の張りで欠場。1番に脇谷、4番に長野を据える苦肉のオーダーでメッセンジャーに挑んだ。三回、脇谷が突破口を切り開き、右中間二塁打で出塁。ドラフト2位・重信(早大)は直球に押されながら、泥くさく先制の中前適時打を放った。
さらに、坂本が左翼席へ8年連続2桁となる10号ソロ。ミーティングでは「シーズンを通してこういう時期は必ずあるから」と仲間を落ち着かせた主将が、プレーでも勇気づけた。安打はわずか6本。貧打解消への道のりは険しいが、先発の高木を中心に1点を守りきり、長いトンネルを脱出した。
借金1で5位と沈んでいるが、31日に開幕する交流戦では右肩痛で2軍調整していた阿部も復帰する。高橋監督は「流れが良くない中、ひとつ勝てたので、少し流れが変わってくれれば」。必死につかんだ白星をきっかけに、逆襲へ転じる。