平野 連日またぎ「S」オリ自力V復活

 「交流戦、ヤクルト4-6オリックス」(4日、神宮球場)

 三塁側ブルペンからオリックス・平野佳寿投手がマウンドへ向かうと、スタンドが一気に沸いた。前夜、八回無死満塁から2イニングを抑えた守護神。一夜明けて今度はデーゲーム。しかも2点リードの八回2死一、二塁で山田という大ピンチに登場した。それでも動じることはない。

 「きょうは2死を取ってくれていたので何とかなると思っていました。どんな状況でもいける準備はしていました」

 山田には伝家の宝刀フォークを連投。8球目で捕邪飛に打ち取りピンチを脱すると、九回も安打は許したものの最後は雄平を二ゴロで11セーブ目。2試合連続のイニングまたぎを抑え、チームを勝利に導いた。

 福良監督は試合前に「きょうは1回限定」と話していた。禁じ手を使ったことに「また平野にキツイところいってもらった。2日連続になったけど仕方なかった。すごい守護神ですよね。ホントに」と称えるしかなかった。

 指揮官は「さすがに明日はね」と3連投を否定したが、平野は「明日もいけるように僕は準備します」と泣かせるセリフで締めた。

 腕も折れよとばかりに抑える姿は昭和の守護神をほうふつとさせる。これで自力Vも復活。平成版“炎のストッパー”が浮上の原動力となる。

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