亜大逆転!冨田真由さんに白星贈った
「全日本大学野球選手権・2回戦、亜大4-1富士大」(8日、神宮球場)
2回戦6試合が行われ、8強が出そろった。亜大は機動力を生かした攻撃で逆転勝ちし、初戦突破。同大3年で刺傷事件の被害者となったアイドル・冨田真由さん(20)に勝利を贈った。明大は関西国際大に延長十回タイブレークで敗れ、初戦敗退。東海大北海道は、今秋ドラフト候補右腕・水野洸也投手(4年・札幌日大)が毎回16奪三振の快投で完封勝利を挙げた。
これぞ亜大の真骨頂だ。1点を追う二回2死三塁。三走の宗接唯人捕手(4年・神戸国際大付)が敢然とスタートを切る。あわてた相手のドラフト候補・小野の投球はワンバウンド。あっと驚く本盗で同点とすると、5盗塁の機動力で重圧をかけて勝利につなげた。
1回戦を研究し、投球動作開始から2秒2以内なら成功すると判断。全体で秘策を練習していた。人生初の本盗を決めた宗接は「ノーヒットでも1点取れるのが、亜細亜の野球」と、胸を張った。
前夜、大島正克部長のゼミに所属する冨田さんが、意識を回復したニュースが報じられた。チームはリーグ優勝時、ウイニングボールを贈った。「毎試合、ボールを届けようという話はしている」と生田勉監督(49)。回復に向かう学友を、さらに励ます白星となった。