楽天・オコエV犠飛 妹から刺激
「交流戦、楽天3-2ヤクルト」(9日、コボスタ宮城)
チーム打撃に徹したルーキーが、決勝点をもたらした。五回の楽天の攻撃。同点に追いつき、なおも無死一、三塁。ドラフト1位・オコエ(関東第一)が大歓声の中、打席に入った。「ゲッツーを恐れず、強いスイングをしようと打席に入りました」。右犠飛で価値ある得点をたたきだした。
内角に食い込むシュートを逆らわずに右方向へ打ち返した。三走・内田を迎え入れるには十分な飛距離。「引っ張りたかったですけど、あの場面、最低限の仕事ができて良かった。チームの勝ちに結びついた」。18歳は会心の表情を浮かべた。
その直前、五回の守備でも貢献。1死一塁、大引の右中間への打球を、定位置よりやや右寄りに就いていたオコエは、好スタートを切って中飛に仕留め、追加点を防いだ。
この日は、妹の桃仁花さん(17)が、バスケットボール女子U-17世界選手権の日本代表メンバーに選出された。ともにアスリートとして切磋琢磨(せっさたくま)する兄は、「僕も負けないように頑張ります」と頼もしい笑顔を見せた。
チームはこれで2カード連続勝ち越しだ。オコエをはじめ若い力がもたらす奮起に、梨田監督も「いい刺激になっているね」と目を細めた。