楽天・金刃史上初の2度目1球勝利
「楽天4-2ソフトバンク」(25日、コボスタ宮城)
珍記録を楽天・金刃は照れくさそうに受け止めた。「2球で2勝。セコいですね」。2点ビハインドの七回2死一、三塁から2番手で登板すると、初球のカットボールで城所を二直に仕留め、その裏にチームが逆転。1球で勝利投手となった。6月11日の広島戦(コボスタ宮城)でも1球勝利を挙げており、史上初となる個人2度目の1球勝利を記録した。
これ以上、突き放されてはならない場面だった。交流戦MVP男の城所に対し、「引っ張りはあまりない」と女房役のドラフト6位・足立(パナソニック)はカットボールを要求。二塁・藤田も同様の理由で二塁ベース寄りに守り、正面を突く当たりを計算通りに捕球した。金刃は「みんなに助けられた勝利です」と感謝した。
1球勝利に、チームメートや首脳陣から「アイシングいらんやろ!」と手荒い祝福の言葉を掛けられたが、左肩にアイシングを施し、水風呂にも入って球場を後にした。持ってる男は「次は3球くらいで抑えたい」と苦笑いしたが、この“偉業”をしっかり胸に刻んだ。