ドラ3大城沖縄凱旋!オリ連敗脱出
「オリックス3-2楽天」(28日、沖縄セルラースタジアム那覇)
気温32度、湿度88%。熱帯夜の沖縄に指笛が響き渡る。すべての動きに大歓声が起こる。お立ち台に上がったオリックスドラフト3位・大城滉二内野手(立大)は帽子をとって故郷の声に応えた。
2010年に甲子園で春夏連覇を果たした興南で2年生ながら遊撃のレギュラーとして活躍、おらが町のヒーロー。持ってる男に好機は巡ってくる。三回1死一、三塁の好機にきっちり左犠飛で先制点を挙げると、六回には犠打を決め、追加点につなげる活躍を見せた。
「1打席目から色んな声が聞こえました。本当に大声援が聞こえていたので力になりました」
勝たなければならない試合だった。試合前の円陣では自ら声だしに名乗りを挙げた。「福良監督の誕生日です。絶対勝ちましょう!」。球児のように気持ちを一つにした。
「ここを一つの目標にしてきた」と明かす。パ・リーグ54年ぶりの沖縄公式戦。入団年に開催されるのも何かの縁だろうか。即戦力遊撃手として期待されながら、キャンプでは指揮官から試合中に2軍へ強制送還される試練にもあった。シーズンイン後も2度の2軍落ちを経験。順風満帆とは言えなかった。
福良監督は勝利球を手に「地元で良かったんじゃないですか」と孝行息子の活躍に目を細めていた。