楽天・則元熱投トップタイ9勝目 4年連続2桁星へ王手
「ソフトバンク2-3楽天」(8日、ヤフオクドーム)
最後まで1人で行くというエースの心意気がチーム全体に伝わった。九回、楽天・則本はベンチ前でキャッチボールをしながら、銀次の決勝打を見届けた。守護神・松井裕に最終回のマウンドを託したものの、8回2失点、9奪三振の力投。リーグトップタイの9勝目をマークした。
「ランナーが出てからも粘り強く行けたのが良かった。チーム全体としても泥くさく勝ちを取れた」。五回に松田に同点2ランを被弾しても「後を抑えれば勝機はある」と動じなかった。八回にこの日最速の152キロをマーク。エースの気迫の投球に当然のように勝ちが転がり込み、チームにとっても敵地ヤフオクドームで今季初の白星。梨田監督は「責任感を持って投げてくれた」と目を細めた。
自身の持つ昨季までの球団記録を塗り替える、新人から4年連続2桁勝利まで、あと1勝に迫った。則本は充実の前半戦を振り返り、「自分のピッチングでチームが勝てるようにすれば、おのずと2桁も付いてくる」と大きな瞳を見開いた。