四国学院大香川西・大倉17回連続無失点!次戦センバツ準V高松商に挑む

 「高校野球香川大会・2回戦、四国学院大香川西5-0高松工芸」(17日、レクザムスタジアム)

 四国学院大香川西が高松工芸を下して3回戦に進んだ。身長166センチのエース左腕・大倉涼投手(2年)が3安打完封。初戦から17回連続無失点の快投で、次戦はセンバツ準Vの高松商に挑む。

 小さなエースが躍動した。球速こそ120キロ台中盤ながら打者の胸元を突く直球は威力十分。得意のスライダーも低めに決まった。四国学院大香川西の166センチ左腕・大倉が3安打完封。8回無失点の初戦・飯山戦からゼロ行進を続け、これで17回連続無失点だ。

 「球を低めに集めることだけ考えた。終盤は完封を意識していたのでうれしい」。自身初の9回完封に自然と笑みがこぼれる。三回には2死二、三塁のピンチを招いたが、強気の攻めでホームを踏ませなかった。5奪三振、114球の快投。室伏昌英監督も「度胸がついた」と目を細めた。

 春は背番号「8」をつけていた。しかし、主戦投手だった4番・山田倫内野手(2年)が左肘を故障。残る3人の投手陣のうち、練習試合で結果を残した大倉が夏のエースナンバーを勝ち取った。

 京都市出身で「寮生活で自分を強くしたかった」と香川の高校を選んだ。「赤星選手が好き」という阪神ファンでもあり、小さいころから甲子園には何度も観戦に訪れた。「自分もあそこでプレーしたい」と聖地への憧れは強い。

 春夏5度の甲子園出場経験がある「香川西」が今春、「四国学院大香川西」に校名変更した。ユニホームのデザインも一新して迎えた最初の夏。3回戦の相手はセンバツ準Vの高松商だ。大倉は「強力打線。全員が強く振ってくるので、低めに投げて最少失点に抑えたい」と口元を引き締めた。小さな体で、大きな番狂わせを狙っている。

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