オリックス若月Vスクイズ「来い、来いって思ってた」
「日本ハム2-3オリックス」(24日、札幌ドーム)
人生初の北の大地は20歳のオリックス・若月健矢捕手に優しかった。二回に先制打を放つと、八回は同点に追い付き、なお1死二、三塁で打席に向かう。心は一つだった。スクイズ来い-。カウント1-1となると、待望のサインが来た。バースの3球目、しっかり打球の勢いを殺すスクイズを成功させた。
「しがみつきました。バントは毎日練習してるんで。スクイズ来い、来いって思ってましたから」
初めての北海道。前夜はジンギスカンに舌鼓を打った。ただ、心残りもあった。ここ2試合は勝機がありながら落とした。責任を痛感していた。
「悔しかった。きょうはなんとか0で終わろうと思っていた」
終盤はピンチの連続をなんとかしのいだ。「寿命が5年くらい減りましたね」と苦笑いした。
福良監督の期待は大きい。「我慢のリードやったね。経験積んでいったらいい捕手になれる」。強肩に打率3割。小技も決められる若月がオリックスの未来を明るくする。