ヤクルト石川150勝 167センチ左腕が快挙「夢はでっかく200勝」
「阪神2-5ヤクルト」(27日、甲子園球場)
15年のプロ生活が凝縮された力投だった。王手をかけてから5度目の挑戦で球団史上3人目の通算150勝を達成した。ヤクルト・石川は「自分のピッチングをすればいつかは節目の数字に到達すると思っていた」と頬を緩めて充実感に浸った。
多彩な変化球もさえ、緩急を自在に操った。勝負どころの六回には北條、高山、福留を三者連続三振に仕留め、流れを渡さなかった。真中監督も「よく投げてくれた。彼らしい内容」と目を細めた。完投こそ逃したが九回途中2失点。鬼門の甲子園で4年ぶりに勝った。左腕エースは「(最後まで)投げたかったですけどうまくいかないのが僕らしい」と苦笑した。
感謝の思いがこもっていた。「応援してくれている妻と2人の息子にありがとうと言いたい」。新人時代から使い続けてくれた首脳陣、支えてくれたスタッフに対する思いも同じだ。「1人ではできない。節目の試合になるとより一層感じます」と感謝の気持ちを口にした。
167センチの小さな大投手は「夢はでっかく200勝。辞めるまで一つでも多く勝ちたい」と誓った。4連勝で4位に浮上したツバメ軍団をさらに上昇気流に乗せるために、百戦錬磨の左腕は、白星を積み重ねる。