西武・雄星3年ぶり完投星 笑顔なし「恥ずかしい」
「西武8-1ロッテ」(9日、西武プリンスドーム)
喜びをあらわにすることなく、グラブを左手で軽くたたいただけだった。西武・菊池が2013年6月以来の完投勝利で今季11勝目。ところが、ヒーローインタビューで完投について問われても「恥ずかしいので聞かないでください」と頭をかいた。
最速150キロの真っすぐに加えてカーブを有効活用。しぶといロッテ打線を1失点に抑えた。自身初の9連勝。それでも反省の弁が口を突いたのは「柱」の自覚からだ。「もっと完投勝利しないといけないのに(3年間)できなかったので…」。だから笑顔はない。
それでも、ここに来て調子を上げてきた。今季の西武で規定投球回に達している投手はゼロ。このままだと、福岡時代も含めてライオンズの球団史上初の不名誉となる。菊池自身も過去6年で、まだクリアしたことがない。残り17回1/3。「チームとして誰もいない。自分がいきたい」。己が投げる試合は、誰にもマウンドを譲らない。