新人王譲らん!楽天・茂木がシーズン2本目のランニング弾
「西武5-2楽天」(19日、西武プリンスドーム)
ルーキーは無我夢中でダイヤモンドを駆けた。七回2死。楽天・茂木の打球は右中間フェンスを直撃。右翼・金子侑がジャンピングキャッチを試みたが届かず、大きくはね返った打球を中堅・秋山が処理する間に、一気に生還した。8月25日のソフトバンク戦に続く1シーズン2本のランニング本塁打は、92年の川相(巨人)以来だ。
「コーチャーが止めるまで全力で行こうと思いました」。打っても全力、走っても全力。「凡打でも全力で走る」というモットーの結果、生まれた今季7号。梨田監督は「こういうプレーが少年たちに夢を与える。体が小さくてもこうやってやれるんだということを示してくれている」と称えた。
日本ハム・高梨との新人王レースも、し烈を極める。指揮官は、87年に阿波野(近鉄)、西崎(日本ハム)がハイレベルで争ったことを例に出しながら「コミッショナーにもいろんな裁定、“大岡裁き”をやってほしいね」と冗談ともつかぬ願いを口にした。それほどの存在感。茂木からますます目が離せない。