DeNA三浦が引退表明「勝てないから辞める」 ラスト登板は24日の巨人戦

 DeNAの三浦大輔投手(42)が20日、横浜市内で会見し、「私、三浦大輔は今シーズン限りで引退します」と現役引退を表明した。トレードマークのリーゼント姿で登場し、感極まるシーンも見せながら、25年間の現役生活を振り返ったハマの番長。本拠地最終戦となる24日・巨人戦が現役ラスト登板。史上最長24年連続勝利を狙う本気の引退試合を経て、築き上げた一時代を締めくくる。

 男の引き際だった。

 「どこかでケジメをつけないといけない。置かれている状況を考えて、8月まで勝てなかったことが大きかった。いろんな葛藤があり、悩みに悩んだ。勝てないから辞める。それだけです」

 今季初登板は7月11日の中日戦(横浜)。そこで4回6失点で敗れた。2度目の登板は9月16日の阪神戦(甲子園)だったが、その前に決断していた。試合後に球団フロントに現役引退を伝えた。「辞めるときは先発できなくなったとき」と公言してきた。自らの美学を貫いた。

 “ハマの番長”として、25年間突っ走ってきた。「一年一年が勝負だと思ってやってきた。打たれたら悔しいし、負けたくない、勝ちたいという気持ちがあったから、苦しい練習もやってこられた」。18番を背負った98年は、日本一に貢献した。それ以上にあった低迷期を大黒柱として支えてきた。

 常にファンとともにあった。

 「つらいこともいっぱいあった。もっと前に引退かなと思ったときもいっぱいあった。2軍にいて、1軍の試合をテレビで見ているとき…」

 そう言って、言葉を詰まらせた。目は真っ赤だった。顔をくしゃくしゃにして、再び口を開いた。

 「18番のユニホームを着てスタンドで応援してくれる姿を見て、絶対にマウンドに戻ろうと思った」

 25年間の現役生活。原動力は“悔しさ”“ファンの声援”だった。今後も野球に携わる思いは強い。「将来的にはまた横浜に戻ってきたいと思ってます」。果たせなかった「もう一度日本一」は監督として目指す思いもある。

 「球が速いわけじゃなく、すごい変化球があるわけじゃなく、よくやってこられたと思う。それでもプロ野球選手ができるところを見せられました」。24日の巨人戦で踏む535試合目のマウンド。プロ野球記録の24年連続勝利をかけた本気の勝負。最後の勇姿をファンに届ける。

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